一村さんへの手紙 2016年4月

  日曜美術館で田中一村の存在を知り、ここへ来た。
長い間、世間に認められずに世を去った芸術家、一村。
でも、本人の言葉には、生活のための絵ではなく、
自分が描きたい絵を描く事ができている一村の気持ちが表れていた。
 病気や色々なことがある人生だったが、それは一村だけでなく、大小の差はあれ
万人にも存在している。それをいいわけにせず、置かれた環境で精一杯自分のやりたいこと、
描きたい絵を描くことに専念した一村は立派だった。
 私も同じように自分のやりたいことに一生懸命になる。
一村に感ずるものがあるなら、一村を超えるつもりで生きていく。
一村さん
 わたしは、一村さんの絵が好きです。
九さいごろから、お手本があったとしてもすごく上手にかけていて、
すごい!と思いました。
 わたしも一村さんみたいに上手にかきたいです!!
 やっと憧れの美術館にたどり着きました。
 10数年前に東京の百貨店で個展があり、母に誘われて行ったのが一村様との
出会いでした。まだ娘はベビーカーの中の乳児でしたが一緒に連れて行き、女三代で
作品を心から楽しみました。ただ、もの凄い入場者数で身動きがとれない程でした。
ベビーカーは大変迷惑だったことでしょう。それでも、作品は大変な迫力で感動の連続でした。
 あのとき 『いつかまた、もっとゆっくり鑑賞したい…』と、思い続け今日に至りました。
 素晴らしい美術館で心ゆくまで(2日通いました)鑑賞させて頂き、絵と対話させて頂き…
気持ちは晴ればれ、勇気をたくさん頂きました。
 次は海外の美術館で一村様の絵に『あら、こんにちは』とお話ししたいです。
 また、このすてきな空間に世界中から一村様の絵を見に来るようになることを願ってやみません。