一村さんへの手紙 2024年6月

私は水墨画家です。強い憧れがあり,
今回ツアーに参加し,5年来の夢が叶いました。
やはり,実物はよく分かります。図書館で見た本の絵がここにある。
そして,すばらしい美術館です。奄美大島で大切にされ,又,評価され本当に良かったです。
私も嬉しいです。色調がいい。鳥がいい。
20年前,一村さんの回顧展をみて,いつか一村さんが感じてふれていた
奄美の地で作品をみてみたいと思っていました。
ようやく,その想いをはたすことができ,一村さんの終焉の地で作品をじっくり
見ることができ,涙目になってしまいました。
今年は,東京都美術館でも作品をみることができますが,
この奄美の地でみたことが一村さんの思いを感じることができました。
ありがとうございました。
一村さんがなぜ東京の大学をやめたのかが気になります。
絵がすごくきれいでした。どんな人から絵を見つけてもらったのかも
知りたいです。トロピカルな感じがしました。
Thank you for a great exhibit!
Hope to see you in the future.
およそ15年程前,はじめて貴方の絵を拝見した時の驚きは生涯忘れることは無いだろうと思っています。
当時高校生だった私は一般に言う”空気感”の先行する日本画にあまり興味を持てずにいましたが,
テレビで拝見した貴方の日本がの強烈に写実を求めた表現,
そこまで「ちみつ」に描いたからこそ生まれているであろう空気感,
迫真的な圧力に,日本画をあなどっていたことを恥じました。
あれから大人になり,あらゆる日本画の良さを理解した今なお,
私の中の「日本画」は貴方の作品であり,あのアダンの海辺が中心にいます。
念願叶い,ようやく貴方の作品を見に来ることができました。
貴方がご存命のうちに,貴方のファンであることをお伝えしたかったと思うばかりです。
今回,一村さんが画家人生,集大成をかけてこられた奄美という地に私も踏み入れ,
大いなる刺激を頂きました。
一村さんの生き方,今後の私自身にも何かしらの化学変化がおこりそうですよ。
一村さんとの出会いに感謝。
奄美よ,ありがとう。