一村さんへの手紙 2016年10月

一村さん、こんにちは。
 50歳になって、自分が心から望む生き方をはっきりさせようと
奄美大島にやって来ました。そうしたら、一村さんが50歳で奄美にやって来たと知り、
なにか、縁のようなものを感じ、嬉しくなりました。
 40代の時、一村さんの映画を観て、「秋晴」の絵に対して、特に伝わってくるものは
なかったように記憶していますが(ごめんなさい)、今回この場所(記念美術館)で目にして、
「見た目について、いろんな感想をもつ人がいるけど、ありのまま、そのままって美しいものなんだ。
白い大根があることで、人が生きているという現実がしっかりと伝わってくる。」と思い、
喜びで魂が揺さぶられました。
 今回、ここに来られて本当に良かったです。ありがとうございました。
 感動しました。シンプルで味のある作品は、ずっと眺めていたくなります。
人と比べたりせず、今を大切に生きることが大事だと思いました。
 人の目を気にしてばかりではなく、もっと自然体で生きていきたいです。
ここを教えてくれた友人たちも、きっと大切な発見をしたに違いありません。
 また来られたら、じっくり作品に向かいあいたいです。
 とても立派な絵画に心から感動いたしております。
一村さんの生活が楽ではない中、このように研ぎ澄まされた感性だけで
多くの作品をこの世に残して下さりありがたい事です。
 孤独な生活の中で何も贅沢はされず、ただこのような美しい作品に
打ち込まれてこられたのでしょうね。本当に尊敬しております。
あなたが奄美に残して下さった大きな宝は、いつまでも永遠に輝いていく事だと
思います。
 奄美まで来て良かったです。一村さんの絵も奄美も好きになりました。
どうして一村さんが奄美を選んだのか、分かるような気がしました。 
ありがとうございました。
 あなたの絵に魅せられたのは、何年前の事でしょうか?
 やっと、ここに来る事が出来、感無量です。
一点一点じっくり鑑賞させて頂きます。
そして、その後はあなたの家を訪ねる予定です。
 どんな思いで暮らし、絵を描いていたのか少しでも理解できればと思っています。
 本当に、素敵な絵を残して下さりありがとうございました。
 多くの画家の中で、田中一村さんが一番好きです!