一村さんへの手紙 2013年10月

ぼくは,田中一村さんがこんなにたくさんの絵を
一つ一つていねいにかけているのが,すごいなと思いました。
ぼくも田中一村さんみたいに,きれいな絵をかけるように
がんばりたいです。
八歳であの絵を描いたとは天才!!
すばらしい・・・
この絵に出会えてよかったです。
田中一村さんの作品が大好きで,鹿児島に美術展が来たときは,
3時間かけて観覧しました。
今回,奄美に縁があり,奄美パークの田中一村美術館に来れました。
たくさんの作品と,田中一村が見た自然豊かな風景を目に焼きつけて
帰りたいと思います。
最後までくじける事なく,芸術家を貫き通した生き方。
そして,それを支え続けた周囲の優しさに感動しました。
今回はたまたま立ち寄っただけですが,来て良かったと思いました。
沖縄と比べられる事の多い奄美ですが,違うところも多く
自然が特にきれいで,田中一村が移住する気持ちが分かります。
一村の絵からは自然のきれいさ,偉大さ,人間が無意識に心安らぐ
特徴をすごく捉えていると思います。
そして,それらの絵は,これからも自然を守っていこうとさえ感じます。
旅行で長くはいられませんが,残りの時間も奄美の雄大な自然を感じて,
心に留めておきます。
一人で静かに亡くなり,まさか時を経てご自分の名前を冠した
美術館ができるなど,思いもよらぬことだったかと思います。
作品を残すことの素晴らしさを,ここに来るたびに思います。
光と陰の美しい美術館で,太陽の光が変わるたびに表情を変える
空間に,絵が輝きます。
名瀬を早めに出て,一村作品に久しぶりに会う事が出来ました。
我がシマ奄美をこれほどまでに美しく,そして愛情深く描いた作家は
彼一人です。どの作品にも島の人が何気なく見ていた自然,動植物を
こんなに美しく楽しく描いていただき,感謝の言葉で一杯です。
若い千葉時代の作品も緻密で,そして堂々としていると思いました。